
初めての温泉マナー:入浴までの13ステップ
目次
日本の温泉は、基本の流れを知っておけば初めてでも利用しやすくなります。湯船に入る前に体を洗い、かけ湯をしてから静かに入浴すること、小さなタオルや髪を湯につけないことが主なポイントです。浴室では写真を撮らず、ほかの人が落ち着いて過ごせるようにしましょう。ここでは、温泉の入り方を13の手順に分け、タオルや髪、入浴スタイル、安全面の注意点まで紹介します。
裸で知らない人と同じ湯に入ることに緊張する方や、タトゥーがあるため利用できるか心配な方もいるでしょう。施設によって利用条件や設備は異なるため、個別のルールは訪問前に公式サイトで確認するのが確実です。以下の内容は、日本政府観光局(JNTO)の初心者向けガイド、温泉のタトゥーと入浴マナーの案内、観光庁の旅館Q&Aなどに基づいています。確認日は2026年11月2日です。
1. 温泉とは?温泉マナーの基本
温泉は、地中から湧き出る温水などのうち、法律で定められた条件を満たすものです。温泉法では、地中から採取される温水、鉱水、水蒸気などで、採取時の温度が25°C以上のもの、または指定された19種類の物質のうち少なくとも1つを基準以上含むものを温泉と定めています。天然ガスは、この定義に含まれません。環境省の温泉の定義で基準を確認できます。



成分量による基準の例として、溶存物質の総量が水1kgあたり1,000mg以上のものや、遊離二酸化炭素が1kgあたり250mg以上のものがあります。温泉のうち、特に療養に利用できるものは「療養泉」と呼ばれます。温泉の成分は施設ごとに異なり、成分によってはアクセサリーの色が変わることがあるため、入浴前に外しておくと安心です。JNTOの温泉マナー案内も、宝石類が温泉成分で変色する可能性に触れています。
JNTOは、温泉には筋肉の緊張をほぐす、血行を促す、気分を落ち着かせる、睡眠を助けるといった効果があると紹介しています。また、眺めのよい露天風呂も、思い出に残る温泉体験の一つとして勧めています。温泉の効能や設備は場所によって異なるので、実際に利用する際は施設の案内も確認しましょう。
温泉に行ってみたくなったら、まずは鉄輪温泉ガイドをご覧ください。周辺を1日かけて巡る場合は、別府地獄めぐりガイドや、福岡から別府への日帰りプランも行程づくりに役立ちます。別府で少し違った入浴を楽しみたい方には、後半で紹介する別府の砂湯ガイドもあります。
宿泊と日帰りの違い
入浴の基本的な手順は、旅館やホテルの宿泊客でも日帰り利用客でも同じです。異なるのは、料金、浴場へ行くときの服装、利用できる時間帯などで、いずれも施設ごとの案内を確認する必要があります。特に日帰り入浴は、料金の支払場所や受付方法、利用時間が施設によって異なります。
| 項目 | 旅館・ホテルの宿泊客 | 日帰り利用客 |
|---|---|---|
| 料金 | 宿泊客は無料で入浴できることが多い | 通常は所定の料金を支払う。方法や支払場所は施設によるため、案内表示や公式サイトで確認 |
| 浴場へ行くときの服装 | 浴衣とスリッパが用意されていることが多い | 施設の案内に従う |
| 大浴場 | 通常は予約不要。清掃時間を除き、夜遅くや早朝も利用できることが多い | 利用時間は施設ごとに異なるため、公式サイトで確認 |
| 貸切風呂 | 時間制の場合は予約が必要。到着時にスタッフへ確認 | 利用できるか、予約が必要かを施設へ確認 |
ここでの「多い」は一般的な傾向で、すべての施設に当てはまるわけではありません。宿泊客でも追加料金が必要な場合や、日帰り利用を受け付けていない施設があります。出発前に公式サイトを確認し、わからない点は施設へ問い合わせましょう。
ルールがある理由
温泉のマナーには、ほかの入浴客と湯を気持ちよく共有するための決まりがあります。たとえば、体を洗って石けんを流してから湯船に入ることや、小さなタオルを湯につけないことは、JNTOの温泉入浴ガイドでも案内されています。理由を知っておくと、初めて訪れる施設でも行動を判断しやすくなります。
かけ湯には、体を湯の温度に慣らし、血圧の急上昇を防ぐ目的があると観光庁は説明しています。宝石類を外すのは、温泉成分によって色が変わることがあるためです。観光庁の旅館Q&AやJNTOの案内で、これらの注意点を確認できます。
2. 靴を脱いでから体を拭くまで:温泉の入り方13ステップ
一般的な温泉利用は、入口で靴を脱ぎ、必要に応じて料金を払い、脱衣所で服を脱ぐところから始まります。浴室に入ったら、湯船へ直行するのではなく、先に洗い場で体を洗い、石けんを流してからかけ湯をします。最後に体を拭いて脱衣所へ戻るところまでが、ひと続きの流れです。
入口と料金の支払い
入口では靴を脱ぎ、用意されているスリッパに履き替えます。畳の上でもスリッパを履いてよいとJNTOは案内しています。日帰り利用の場合は、受付や券売機など支払い場所が施設によって異なるため、案内表示に従いましょう。
宿泊客は、温泉を無料で利用できることが多く、浴衣とスリッパが用意されている場合もあります。ただし、料金や利用条件は宿によって異なります。出発前に公式サイトを確認するか、到着時にスタッフへ尋ねてください。
脱衣所:「女」「男」の表示を確認
脱衣所の入口では、色だけで判断せず、表示の文字を確認しましょう。「女」は女性用、「男」は男性用です。女性用には赤、男性用には青ののれんや表示が使われていることが多いものの、色は目安として扱い、漢字で確認するのが確実です。JNTOの初心者向けガイドも、表示の漢字を見分けるよう案内しています。
服や荷物は脱衣所に置きます。ロッカー、または番号付きのかごが備えられていることが一般的です。JNTOのタトゥーと入浴マナーの案内では、脱衣所にロッカーや番号付きのかごがあることが多いと説明されています。貴重品やスマートフォンは浴室へ持ち込まず、ロッカーなどにしまいましょう。
持っていくもの・用意されているもの
浴室に持っていくものは、体を洗ったり拭いたりする小さなタオルが基本です。バスタオルや服などは脱衣所に置いておきます。施設によって備品や設備は異なるため、必要なものがある場合は事前に公式サイトで確認してください。
| 持ち物 | 置き場所・持参の目安 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| 小さなタオル | 浴室へ持っていく | 洗うときや体を拭くときに使う。湯船にはつけない |
| バスタオル | 脱衣所に置く | 浴室に持ち込むのは小さなタオルだけとする案内がある |
| ヘアゴム | 髪が長い人は持参 | 髪を湯につけないようまとめる |
| シャンプー、ボディソープ、コンディショナー | 通常は持参不要 | 備え付けで無料のことが多いが、施設による |
| ドライヤー | 通常は持参不要 | 備え付けで無料のことが多いが、施設による |
| アクセサリー | ロッカーや客室に置く | 温泉成分で変色する可能性がある |
| スマートフォン・カメラ | ロッカーに置く | 浴室での撮影を避けるため |
| 水着 | 通常は不要 | ほとんどの温泉では水着を着用しない |
| お酒 | 浴室に持ち込まない | 浴室への持ち込みや浴室内での飲酒は避ける |
シャンプーやボディソープ、コンディショナー、ドライヤーは備え付けられていることが多いものの、すべての施設で必ず用意されているとは限りません。髪が長い方は、髪をまとめるヘアゴムを持っていくと便利です。水分が必要なときは、脱衣所の水飲み場や浴場の外にある自動販売機を利用できる施設が多くあります。
入浴の13ステップ
- 入口で靴を脱ぐ。 用意されている場合はスリッパに履き替えます。畳の上でもスリッパを履いてよいと案内されています。
- 日帰り利用なら料金を払う。 通常は所定の料金がかかりますが、支払い方法や場所は施設によって異なります。宿泊客は無料で入浴できることが多いものの、施設の案内を確認してください。
- 「女」「男」の表示を確認して脱衣所へ入る。 のれんの色だけで決めず、文字を確認します。服や荷物はロッカーやかごに入れます。
- アクセサリーを外す。 温泉成分で色が変わることがあるため、ロッカーや客室に置きます。
- 小さなタオルだけを持って浴室へ入る。 スマートフォンやカメラなどは脱衣所に置いていきます。
- 洗い場で体を洗う。 小さな椅子に座り、シャワーや湯おけを使います。洗い場は脱衣所と湯船の間にあるのが一般的です。
- 石けんをすべて洗い流す。 体を洗ったら、泡が残らないように流してから湯船へ向かいます。
- 長い髪はまとめる。 洗った後の髪も湯につけないようにします。必要ならヘアゴムを使います。
- 湯船のそばでかけ湯をする。 入浴前に体へ湯をかけ、体を湯の温度に慣らします。
- ゆっくり湯船に入る。 飛び込まず、静かに入ります。
- 小さなタオルを湯につけない。 湯船の縁に置くか、頭の上にのせます。
- 静かにくつろぐ。 泳いだり水しぶきを上げたりせず、会話は小さな声にします。JNTOは、入浴時間は長くても約30分を目安としています。
- 体を拭いてから脱衣所へ戻る。 小さなタオルで水気をよく拭き取り、脱衣所の床を濡らさないようにします。
湯船につかる回数や、かけ湯をする回数について、今回確認できた公式情報には具体的な数字がありません。何回入るのがよいかを一律に決めず、施設内の案内表示に従いましょう。体調や入浴について不安がある場合は、施設のスタッフや医師に相談してください。
よくある間違いと対処法
初めての入浴では、湯船に入るタイミングやタオルの置き場所に迷うことがあります。次の表を目安にすれば、基本的なマナーを一つずつ確認できます。施設独自の表示がある場合は、そちらを優先してください。
| 間違い | 気をつけたい理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 体を洗う前に湯船に入る | 公式ガイドでは、先に体を洗い、石けんを流すよう案内している | 先に洗い場を使う(ステップ6〜7) |
| 小さなタオルを湯につける | タオルを湯船に入れないよう案内されている | 湯船の縁か頭の上に置く(ステップ11) |
| 水着を着る | ほとんどの温泉では水着を着用しない | 裸で入浴するか、貸切風呂などを検討する |
| スマートフォンを持ち込む | 撮影はほかの入浴客のプライバシーを損なうおそれがある | ロッカーに置く |
| アクセサリーをつけたまま入る | 温泉成分で色が変わることがある | 脱衣所で外す(ステップ4) |
| かけ湯をせずに入る、飛び込む | かけ湯が案内されており、飛び込みは避けるよう示されている | かけ湯をして、ゆっくり入る(ステップ9〜10) |
| 体が濡れたまま脱衣所へ戻る | 入浴後は体を拭いてから戻るよう案内されている | 小さなタオルで水気を拭き取る(ステップ13) |
| 飲酒後や深夜に入浴する | 観光庁は事故防止のため控えるよう案内している | 酔っていないときに入浴する |
3. タオル・髪・裸での入浴・写真撮影のマナー
覚えておきたいポイントは、小さなタオルを湯につけないこと、長い髪をまとめること、水着を着ないこと、浴室で写真を撮らないことです。これらは持ち物の準備や入浴中の行動に関わるので、入浴前に知っておくと落ち着いて過ごせます。以下では、それぞれの理由と、施設を選ぶときの考え方を紹介します。
タオル
小さなタオルは、体を洗ったり、入浴前後に体を拭いたりするために使います。湯につかっている間は、湯船の縁に置くか、頭の上にのせてください。タオルを洗い場に置きっぱなしにせず、使わないときも自分の手元で管理しましょう。JNTOの初心者向けガイドと、白馬八方尾根向けに作成された観光庁の解説でも、タオルを湯につけないよう案内しています。
入浴後は、脱衣所へ戻る前に体の水気をよく拭き取ります。濡れたまま移動すると、脱衣所の床を濡らすことがあるためです。バスタオルは浴室に持ち込まず、脱衣所に置いておきましょう。
髪
髪が長い方は、浴室へ行く前にヘアゴムなどでまとめます。髪は洗った後でも湯につけないようにしてください。ヘアゴムを持参することは、JNTOのタトゥーと入浴マナーの案内でも勧められています。
シャンプーやドライヤーは備え付けられていることが多いものの、施設によって設備は異なります。持参が必要か気になる場合は、訪問先の公式サイトで確認しましょう。髪をまとめるものは備え付けと限らないため、必要な方は自分で用意しておくと安心です。
裸での入浴と水着
ほとんどの日本の温泉では、何も身につけずに入浴し、水着は着用しません。一部のテーマパーク型施設は例外です。観光庁の旅館Q&Aは水着を着用しないと案内し、白馬八方尾根の施設向け解説も水着不可としています。
ただし、白馬八方尾根向けの解説は、2018年度に特定地域の温泉施設向けに作成されたものです。水着、撮影、タオル、体を拭くことなどの説明は参考になりますが、すべての施設に共通する規則として扱わないでください。利用先に独自の案内がある場合は、その内容を確認しましょう。
人前で裸になることに抵抗がある場合や、男女別の空間が自分に合わない場合は、貸切風呂、客室風呂、足湯が選択肢になります。設備の種類や予約条件は施設ごとに異なるため、訪問前に確認してください。これらの選択肢については、後半の比較表でも説明します。
写真撮影
浴室では写真を撮らず、スマートフォンやカメラはロッカーに置いていきましょう。観光庁は、ほかの入浴客がプライバシーを侵害されたと感じる場合があるため、浴室内での撮影を控えるよう案内しています。観光庁の旅館Q&Aでこの点を確認できます。
白馬八方尾根向けの解説では、浴室内の撮影を厳禁としています。ただし、これは特定地域向けの説明です。いずれにしても、撮影できる場所やルールは施設の掲示に従い、浴室内にはカメラを持ち込まないのが基本です。
食事・お酒・音
浴室内で食事や飲酒をしないでください。白馬八方尾根向けの観光庁解説は、酒を浴室に持ち込まないようにも案内しています。長湯を避ける目安として、JNTOは入浴時間を長くても約30分としています。JNTOの温泉マナー案内も確認してください。
浴室では大声で話さず、周囲の人が静かに過ごせるようにします。泳いだり水しぶきを上げたりしないことは、白馬八方尾根向けの解説で案内されています。なお、この解説は全国共通の規則を示すものではなく、地域・施設向けのものです。
4. 安全に入るための温泉マナー:かけ湯・お酒・入浴時間
入浴前にはかけ湯をし、飲酒後や深夜の入浴は避け、長時間湯につかり続けないようにしましょう。温泉施設は夜遅くや早朝まで利用できる場合がありますが、利用できる時間と安全に入浴できる状態かどうかは別のことです。施設の表示やスタッフの案内を確認し、無理をしないことが大切です。
かけ湯と入浴時間
かけ湯は、湯船に入る前に体へ湯をかける習慣です。観光庁は、体を湯の温度に慣らし、血圧の急上昇を防ぐために行うと説明しています。観光庁の旅館Q&Aに従い、湯船へ入る前にかけ湯をしましょう。
何回かけ湯をするか、何回湯船に入るのがよいかについては、今回確認した公式情報で共通の具体的な数字を確認できませんでした。施設内に案内表示があれば、それに従ってください。JNTOの案内では入浴時間は長くても約30分が目安とされていますが、これは目安であり、無理にその時間まで入る必要はありません。
いつ入浴する?
旅館の大浴場は通常予約不要で、清掃時間を除けば夜遅くや早朝も利用できることが多いと、観光庁のQ&Aは案内しています。一方で、観光庁は事故防止のため、深夜や飲酒後の入浴を控えるよう求めています。利用できる時間帯であっても、酔っているときや眠気があるときは入浴しないようにしましょう。
チェックイン時に大浴場の清掃時間や利用可能時間を確認すると、入浴の予定を立てやすくなります。時間制の貸切風呂は予約が必要な場合があるため、到着時にスタッフへ確認してください。日帰り入浴の時間は施設ごとに異なりますので、出かける前に公式サイトを確認しましょう。
生理中・妊娠中・持病がある方・子どもの入浴
生理中、妊娠中、持病がある場合や、小さな子どもと一緒に入浴する場合の詳しい共通ルールは、今回確認した公式資料では確認できませんでした。そのため、特定の条件なら必ず入浴できる、または必ず避けるべきだとは言い切れません。利用前に施設へ相談し、健康面で気になる場合は医師にも確認してください。
問い合わせるときは、状況を伝えたうえで、その施設で利用できる浴場や設備、必要な対応があるかを確認しましょう。施設の案内表示に注意事項が書かれている場合は、そちらも読んでください。判断に迷う場合は、無理に入浴せず、スタッフや医師の案内を優先しましょう。
5. タトゥー・貸切風呂・混浴:自分に合った温泉の選び方
公衆温泉の多くは男女別で、男性用は青、女性用は赤の表示が使われることが多い一方、混浴の温泉もあります。裸での入浴に抵抗がある方や、男女で分かれた空間を利用しにくい方には、貸切風呂、客室風呂、足湯という選択肢もあります。施設ごとに設備や利用条件が違うため、予約や利用ルールを事前に確認しましょう。
入浴スタイルを比較
| 種類 | どんなお風呂? | 予約・確認 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 大浴場(男女別) | 旅館、ホテル、入浴施設の主な浴場 | 旅館では通常予約不要 | 同じ性別の人と裸で入浴する |
| 混浴 | 男女が一緒に入浴する、一部の温泉にある形式 | 施設へ確認 | 行く前に施設のルールを確認する |
| 客室風呂 | 客室に付いている風呂 | 客室に付属 | 人前で裸になることに抵抗がある場合の選択肢 |
| 貸切風呂(時間制) | 決まった時間枠で貸し切って使う風呂 | 予約が必要。到着時にスタッフへ確認 | 客室に風呂がない場合にも検討できる |
| 足湯 | 足だけを湯につける | 施設へ確認 | JNTOが温泉の楽しみ方の一つとして紹介 |
貸切風呂には、客室に付いていて利用できる時間に制限がないタイプと、一定時間だけ貸し切るタイプがあります。時間制の貸切風呂は予約が必要なので、到着後に宿のスタッフへ確認してください。足湯を利用できる場所や利用条件も一律ではありません。
別府へ行く方は、少し違った入浴を紹介する別府の砂湯ガイドも参考にしてください。砂湯の利用場所や料金、営業時間は施設ごとに異なるため、訪問前に各施設の案内を確認しましょう。
タトゥーがある場合
タトゥーのある人が利用できるかどうかは、訪問する施設に確認してください。JNTOの初心者向けガイドは「日本の温泉の大半は入れ墨のある人の入場を禁じている」としています。一方、同じJNTOのタトゥーと入浴マナーのページでは、公衆温泉の対応は施設によって異なり、気にしない経営者も多いと説明しています。
このように、JNTOの2つの案内では表現に違いがあります。観光庁も、タトゥーへの対応は旅館によって大きく異なるため、不安がある場合は宿泊前に問い合わせるよう勧めています。観光庁の旅館Q&Aを確認したうえで、最終的には利用予定の施設に直接尋ねるのが確実です。
問い合わせる際は、利用できる浴場の種類や、タトゥーを覆う必要があるかなど、施設が判断するために必要な点を確認しましょう。たとえば、次のように尋ねると、利用条件を把握しやすくなります。
- タトゥーがあっても大浴場を利用できますか?
- タトゥーを覆って利用することは認められていますか?
- 貸切風呂はありますか?予約が必要ですか?
人目を気にせず入浴したい場合は、貸切風呂、客室風呂、足湯も検討できます。ただし、これらの設備についてもタトゥーに関するルールが一律とは限らないため、個別に確認してください。別府へ行く予定の方は、タトゥーがあっても利用できる施設を紹介する別府の温泉ガイドも参考になります。
6. 温泉マナーのよくある質問
初めての温泉では、何を着て入るのか、備品を持参すべきか、予約が必要かなど、事前に知っておきたいことがいくつもあります。以下では、公式案内で確認できる範囲と、施設ごとに異なるため問い合わせが必要な点を分けて説明します。訪問先の掲示や公式サイトに個別のルールがある場合は、そちらを優先してください。
温泉では裸で入りますか?水着を着てもよいですか?
ほとんどの日本の温泉では、何も身につけずに入浴し、水着は着用しません。観光庁の旅館Q&Aも、水着を着用しないと案内しています。一部のテーマパーク型施設は例外なので、訪問先の公式案内を確認してください。
人前で裸になることに抵抗がある場合は、貸切風呂や客室風呂、足湯を利用できる施設を探す方法があります。施設によって設備や利用条件は異なるため、予約の有無も含めて事前に問い合わせましょう。一般の大浴場で水着を着用できるとは限りません。
シャンプーやタオルは持参する必要がありますか?
シャンプー、ボディソープ、コンディショナー、ドライヤーは、無料で備え付けられていることが多いため、通常は持参不要です。ただし、備品の有無は施設によって異なるので、必要なものがある方は公式サイトで確認してください。浴室へ持ち込むものは小さなタオルだけとする案内があります。
髪が長い方は、髪を湯につけないようまとめるためのヘアゴムを持っていくと便利です。バスタオルや服、スマートフォンなどは脱衣所に置きます。小さなタオルは湯船につけず、入浴後は脱衣所へ戻る前に体を拭きましょう。
温泉の浴室で写真を撮ってもよいですか?
浴室での撮影は控えてください。観光庁は、ほかの入浴客がプライバシーを侵害されたと感じる場合があると説明しています。観光庁の旅館Q&Aでも、浴室内で写真を撮らないよう案内されています。
スマートフォンやカメラは脱衣所のロッカーに置いておきましょう。白馬八方尾根向けの観光庁解説では浴室内の撮影を厳禁としていますが、これは特定地域の施設向けに作成された案内です。撮影に関する個別のルールは、訪問先の表示も確認してください。
大浴場の利用に予約は必要ですか?
旅館の大浴場は、通常は予約不要で利用できます。清掃時間を除き、夜遅くや早朝も利用できることが多いとされていますが、利用時間は施設ごとに異なります。宿泊先の公式サイトや館内案内で確認しましょう。
時間制の貸切風呂は予約が必要です。到着時にスタッフへ空き状況や予約方法を確認してください。日帰り入浴の場合は、利用時間や受付方法も施設によって異なります。
タトゥーがあっても温泉に入れますか?
施設によって異なるため、訪問前に温泉や宿へ問い合わせてください。JNTOの公式ページどうしでも、タトゥーのある人の利用について説明の仕方が異なっています。観光庁も、旅館によって対応が大きく違うため、心配な場合は事前に確認するよう勧めています。
問い合わせるときは、大浴場を利用できるか、タトゥーを覆う必要があるか、貸切風呂があるかを尋ねると判断しやすくなります。貸切風呂や客室風呂を利用する場合も、施設のルールを確認してください。対応がわからないまま当日を迎えないよう、公式サイトや電話などで事前に確認しておきましょう。
飲酒後や夜遅くに入浴してもよいですか?
観光庁は、事故防止のため、深夜や飲酒後の入浴を控えるよう案内しています。大浴場が夜遅くまで開いていても、飲酒後に入浴してよいという意味ではありません。酔っているときや眠気があるときは入浴を避け、別の時間に利用しましょう。
生理中・妊娠中・持病がある場合や、子どもと一緒の場合はどうすればよいですか?
これらの場合の入浴について、今回確認した公式資料では共通の詳しい案内を確認できませんでした。そのため、利用できるかどうかを一律に判断せず、施設のスタッフへ確認してください。健康面に不安がある場合は、医師にも相談しましょう。











